昨年(H22)、収穫されたものです
沖島の秋は、湖から・・・、山から・・・と恵みをうける、まさに“実りの秋”です。
☆ 湖から・・・
“わかさぎ”
8月の下旬から“わかさぎ漁”が始まります。“わかさぎ”は、冬のイメージがあると思いますが、琵琶湖のわかさぎは、他の湖に比べて早くから獲れるようになります。
この時期のわかさぎは、小ぶりで柔らかく、天婦羅、唐揚げ、あめ炊き(若煮)、南蛮漬けにして頂きます。
また、冬になる頃(1月頃〜)には、大きさも大きくなり、卵を抱えます。
この子持ちのわかさぎを塩水につけて一夜干しにした“子持ちわかさぎの一夜干し”も絶品で、ビール等お酒のおつまみに最適です。
“わかさぎの若煮”◇ “わかさぎ若煮”、“わかさぎの南蛮漬け”は、漁業婦人部“湖島婦貴の会”の屋台(漁協会館前)でお買求めいただけます。また、通信販売も行っておりますので、ぜひご利用くださいませ。 “ホンモロコ”
秋から早春にかけて、琵琶湖固有種である“ホンモロコ”の沖曳網漁が行われます。“ホンモロコ”は淡白な味で肉質も良く骨も柔らかいので、佃煮や天ぷら、南蛮漬けなど、いろいろな食べ方があります。
特に冬に獲れるものは程よく脂がのり、卵を抱えているので、なんといっても素焼きが絶品です。焼けたホンモロコは酢味噌、しょうが醤油などをつけて頂きます。
昔に比べ、漁獲量が減少しているため、今では高級魚となってしまいましたが、ぜひ一度ご賞味ください。
☆ 山から・・・
“松 茸”
10月の後半頃になると、沖島の山々でも“松茸”が採れます。沖島の松茸は、香りと品質が良いと評判で、一流の料理屋さん等に売られています。
昔は大量に採れたのですが、昭和15、6年頃をピークに年々少なくなってしまいました。
そこで、もう一度“沖島の松茸”を復活させ、将来的にブランド化して出せるよう、いろいろな取り組みを始めています。
“栗” “あけび” “むべ” “山芋”
秋になると、沖島の野山では、“栗” “あけび” “むべ” “山芋”などもよく採れます。
その中でも“むべ”は、昔から天皇家へ献上されてきました。紫色になった頃が食べ頃で、熟した“むべ”の種のまわりの果肉は、甘く懐かしさを感じさせる味です。
その他にも田畑からは、新米、さつま芋など収穫いたします。
さつま芋は、昔から、ふかし芋・天ぷら等いろいろな調理方法がありますが、ひと手間をかけて・・・さつま芋で作った餡をもち米を軽くついて作った餅で包み込んだお団子を作ったりもします。
沖島の秋は、どこか懐かしさを感じる風景に出会える・・・そんな秋です。
《参考文献》
・ 「沖島物語」 西居正吉 著
・ 「琵琶湖の幸 読本」 平成19年9月発行 滋賀県漁業協同組合